3D配筋検査システム Modely(DataLabs)

目次

土木分野に対応した配筋検査専用の3D計測システム「Modely」は、点群データを活用し、検査業務の大幅な効率化と信頼性向上を実現するクラウド型システムです。

この記事では、機能や特徴、導入事例、おすすめの業界について紹介します。

Modelyイメージ
引用元:DataLabs公式HP
(https://www.datalabs.jp/modely)

Modelyが活躍するシーン

Modelyは、土木分野に特化した配筋検査システムです。道路や橋梁の床版工事、トンネル覆工、ボックスカルバート底版、杭の鉄筋かご検査など、検査項目が多く人手や時間がかかる現場で活用されています。特にダブル配筋や複雑な鉄筋配置を伴う工事に適しており、精度と効率が同時に求められる公共インフラ工事で力を発揮します。

Modelyが選ばれる理由

マーキングや帳票作成を省き
作業時間を約70%削減

点群データをもとに3Dモデルを自動生成し、設計値との比較・合否判定・帳票出力までを自動化できる配筋検査システムです。従来のようなマーキング、撮影、帳票作成といった手作業が不要なため、検査にかかる作業時間を約70%※1人件費などの検査コストを約30%※2削減できます。

また、ダブル配筋や鉄筋かごのような複雑な構造にも対応可能です。かぶり厚さや鉄筋間隔といった重要項目も高精度に計測します。

NETISに登録
公共案件にも展開しやすい配筋検査技術

国土交通省主催の令和5年度インフラDX大賞でスタートアップ奨励賞を受賞※3。さらに、配筋検査システムとして唯一(2025年1月28日時点)※4、NETIS(新技術情報提供システム)に登録され、活用効果を認められた「NETIS-VE(活用効果評価済技術)」へ昇格しています。国土交通省が定める「デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)」にも準拠しており、高い信頼性が担保されているのです。

240社以上の導入実績(2025年7月調査時点)と、公的に認められた技術であることから、発注者や元請への説明もスムーズ。公共案件への適用がしやすいため、社内での意思決定も円滑に進み、現場への展開を後押しします。

※1 従来の自主検査、マーキング、写真撮影、立会検査などModelyを利用した場合の作業時間に基づいて算出(DataLabs調べ)
※2 鉄筋検査を年間50件実施することを想定し、労務費や移動経費から算出(DataLabs調べ)
参照元:DataLabs公式HP(https://www.datalabs.jp/modely
※3 参照元:【PDF】国土交通省(https://www.mlit.go.jp/report/press/content/01jushoichiran.pdf
※4 参照元:DataLabs公式HP(https://www.datalabs.jp/news/modely-netis-ve

Modelyの機能

3Dモデルの自動生成機能

iPadに搭載されたLiDAR(光による距離測定)センサーで点群データを取得し、そのデータをModelyに取り込むだけで、領域指定から3Dモデルを自動生成。寸法計測や構造確認、設計データとの比較など、土木工事現場での配筋検査作業に利用できます。

自動帳票作成と合否判定機能

設計値を入力することで、Modely上の実測データと自動で比較し、合否の判定結果を含む帳票を作成します。帳票には測定値や判定結果が一覧化され、道路・橋梁・トンネルといったインフラ工事の検査記録として、そのまま出力・保存が可能です。

配筋検査に特化した計測機能

土木構造物の配筋検査に対応した専用機能を備えています。たとえば、手前と奥の鉄筋を分けて測定できる「ダブル配筋の計測」、橋脚や床版で型枠・底版モデルからかぶり厚さを自動算出する「かぶり厚さの計測」、杭やカルバートなど円形・矩形構造物でピッチや本数を自動取得できる「鉄筋かご・フープ筋の計測」など、現場の多様な構造に対応可能です。

Modelyの操作画面

Modelyイメージ
引用元:DataLabs公式HP
(https://www.datalabs.jp/modely)

鉄筋の配置を立体的に確認できる3Dビューと、シンプルな画面構成が特徴です。

点群データをもとに3Dモデルを自動生成し、そのモデル上で配筋範囲を指定して計測できるため、現場担当者は複雑な配筋検査も視覚的に把握しつつ効率的に進められます。帳票の作成や設計値との比較も、同じ画面内でスムーズに行えます。

Modelyの価格

公式HPに価格の記載がありませんでした。詳しくは公式HPにてお問合せください。

Modelyの導入事例・
お客様の声

点群計測の導入で作業時間を1/4に短縮

佐々木建設では、スケールを用いて複数枚の写真を撮影し、帳票を作成する従来の検査に2人で30分以上を要していました。非効率な点を改善するべく、広範囲を一度に計測できる点群技術を持ったModelyの導入を決定。他社現場での運用を見学し、足場の干渉を受けにくいことや高精度なデータ取得を確認した上で採用しました。

導入後は1人15分で検査が完了し、写真枚数も1/5に削減。発注者からの急な確認にも迅速に対応でき、若手社員が点群取得から帳票作成までを担うことで、省力化と人材育成を同時に実現しています。

※参照元:DataLabs公式HP(https://www.datalabs.jp/news/sasakikensetsu

複雑配筋に対応し
床版工で60%超の省力化

横河ブリッジでは、写真ベースの配筋検査に限界を感じていた中、3次元点群で複雑な配筋も可視化できるModelyに着目。導入前にデモで機能を確認し、現場の省力化と苦手意識の払拭を期待して採用しました。

床版工での活用により、従来2人で3時間かかっていた作業が、1人で1時間以内に短縮され、60%以上の人員負担を軽減。精度も±5mm以内となり、発注者からも「やっとそういう時代が来た」と高い評価を得ています。写真管理も不要となり、10点満点の配筋検査システムとして高く評価されています。

※参照元:DataLabs公式HP(https://www.datalabs.jp/news/yokokawabridge
【現場別おすすめ3選】
配筋検査システムを14社から
厳選しました

このサイトでは、「商業施設向け」「トンネル向け」「橋梁向け」の3つの現場におすすめの配筋検査システムをご紹介。

各現場で求められる機能を徹底調査し、14社の製品から厳選。人手に頼らない【省力化・効率化】を実現する配筋検査システムが見つかります。

※2025年6月19日編集チーム調べ:「配筋検査システム」とGoogleで検索をして表示された配筋検査システムを提供する会社を選定

Modelyの開発元

DataLabsは、建設現場の業務効率を飛躍的に高めるクラウドシステムを開発するスタートアップ企業です。自動3Dモデル化(BIM/CIM化)技術を軸に、配筋検査やはつり計測、インフラ点検などを省力化・高精度化するプロダクトを展開しています。

企業名 DataLabs株式会社
所在地 東京都中央区日本橋小舟町8-6 H1O 日本橋小舟町709
電話番号 03-6810-8520
公式HP https://www.datalabs.jp/

【現場別】配筋検査システム
おすすめ3選

配筋検査とひと口に言っても、その方法は現場によって異なります。このサイトでは、商業施設・トンネル・橋梁といった、規模や構造に特徴がある現場別に、14社の製品からおすすめの配筋検査システム3選をご紹介します。

※2025年6月19日編集チーム調べ:「配筋検査システム」とGoogleで検索をして表示された配筋検査システムを提供する会社を選定

商業施設向け
ゼネコン21社※1
共同開発された建築対応型

CONSAIT Pro配筋検査

プライム ライフ テクノロジーズ公式HP
引用元:プライム ライフ テクノロジーズ公式HP
(https://www.consait.com/)
商業施設向けの理由

従来の検知技術では困難な奥行きのある配筋をAIカメラが正確に認識。精度の高い検査が必要な商業施設でも、熟練度に依存せずに検査ができます。

鉄筋量が多い大型・多層階の施設でもARスケールで楽に検査写真を撮影可能。画像検索機能や進捗確認の見やすさによって、探す手間を改善し作業時間を約4~5割削減※2します。

トンネル向け
湾曲面も
検出率約100%※3を見込める

Field Bar FB-200

三菱電機エンジニアリング公式HP
引用元:三菱電機エンジニアリング公式HP
(https://www.mee.co.jp/kaisyaan/press/prs250306.html)
トンネル向けの理由

湾曲構造のトンネルでも鉄筋の本数や位置を正確に把握。誤差が出やすい曲面も「湾曲計測モード」で容易に測定が可能で、位置調整の手間が省けます。

トンネル内の天井が低い現場でも、検査機が軽量で分離構造のため、取り回しがスムーズ。足場の限られた狭所でも位置調整などに時間を取られず、効率的に検査ができます。

橋梁向け
橋梁工事向けに
開発された

自動配筋検査AIシステム

JFEエンジニアリング公式HP
引用元:JFEエンジニアリング公式HP
(https://www.jfe-eng.co.jp/dx/case-2.html)
橋梁向けの理由

ドローンを撮影に活用することで、高所作業を伴う橋梁検査の作業負担を大幅に軽減。手作業中心の検査に比べて、約75%※4の省力化を実現したという事例もあります。

これまでの測定方法では難しいPC橋や鋼床版の複合構造にも、AIを用いた画像解析で対応可能。橋長全体の検査・記録が効率的になり、検査品質を向上させます。

※1 2025年9月時点
参照元:プライム ライフ テクノロジーズ公式HP(https://www.consait.com/
共同開発に参画したゼネコン21社:青木あすなろ建設株式会社/ 株式会社淺沼組/ 株式会社安藤・間株式会社奥村組/ 北野建設株式会社/株式会社熊谷組/ 五洋建設株式会社/ 佐藤工業株式会社/ 大末建設株式会社/ 髙松建設株式会社/ 鉄建建設株式会社/ 東急建設株式会社/ 戸田建設株式会社/ 飛島建設株式会社/ 西松建設株式会社/ 日本国土開発株式会社/ 株式会社長谷工コーポレーション/ 株式会社ピーエス三菱/ 株式会社松村組/ 村本建設株式会社/ 矢作建設工業株式会社
※2参照元:プライム ライフ テクノロジーズ公式HP(https://www.youtube.com/watch?v=ryLovLWmvz0&t=7s
※3参照元:三菱電機エンジニアリング公式HP(https://www.mee.co.jp/kaisyaan/press/prs250306.html
ただし過検出を含み、撮影条件等によります。
※4参照元:JFEエンジニアリング公式HP(https://www.jfe-eng.co.jp/news/2020/20200909.html

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