近年、建設現場では配筋検査の効率化や品質確保のために自動化が注目されていますが、その流れを推進し、信頼できる仕組みづくりを担っているのが配筋検査システム協議会です。このページでは、協議会の目的や活動内容をわかりやすくご紹介します。
建設業界の人手不足や検査品質への対応を目的に、「配筋検査システム協議会」が大手ゼネコン21社と民間企業の連携によって発足しました。検査の品質向上と作業の効率化を図り、建設現場の生産性向上を目指すため、プライム ライフ テクノロジーズは協議会での連携のもと、AIを活用した「CONSAIT Pro配筋検査」を開発しました。現場での配筋撮影から自動判定・寸法計測・帳票化までを一貫して支援する機能を備えています。
「CONSAIT Pro配筋検査」は、建設現場における配筋検査の効率化と品質確保を目的に開発されたクラウド型検査支援システムです。青木あすなろ、淺沼組、安藤ハザマなどを含むゼネコン21社によって共同開発され、2024年度から先行導入が開始されました。
AIと三眼ステレオカメラを活用し、現場で撮影した配筋写真をクラウドにアップロードするだけで、鉄筋の径・本数・ピッチの自動判定、寸法計測、帳票化までを一貫して行えます。
撮影時に黒板やスケールを実際に用意する必要はなく、アプリ内で電子小黒板を自動的に写真に重ねたり、画面上にデジタルスケールを配置したりできる「ARスケール」機能を実装。撮影時に画角やタイミングを厳密に合わせなくても、撮影データをスムーズに帳票化まで進められます。
オフライン環境でも撮影ができ、後からクラウドに接続して自動解析や帳票作成を行うことも可能です。
CONSAIT Pro配筋検査は、業界全体の検査DX推進を担う標準ツールとしての役割が注目されています。共同開発企業を中心に先行導入が進められており、2024年12月にはサブスクリプション形式で一般提供も開始(※1)されました。
今後は、国土交通省の直轄工事への適用や、NETIS等への登録を経た公共工事標準への位置づけが期待されており、中堅ゼネコンや地方の大規模案件への拡大も見込まれています。
本サイトでは、「CONSAIT Pro配筋検査」を含む配筋検査システムを「商業施設」「トンネル」「橋梁」の3つの現場別に厳選してご紹介しています。「CONSAIT Pro配筋検査」が選ばれる理由を現場視点・経営視点ともに解説していますので、ぜひご参考ください。
配筋検査とひと口に言っても、その方法は現場によって異なります。このサイトでは、商業施設・トンネル・橋梁といった、規模や構造に特徴がある現場別に、14社※の製品からおすすめの配筋検査システム3選をご紹介します。
※2025年6月19日編集チーム調べ:「配筋検査システム」とGoogleで検索をして表示された配筋検査システムを提供する会社を選定

従来の検知技術では困難な奥行きのある配筋をAIカメラが正確に認識。精度の高い検査が必要な商業施設でも、熟練度に依存せずに検査ができます。
鉄筋量が多い大型・多層階の施設でもARスケールで楽に検査写真を撮影可能。画像検索機能や進捗確認の見やすさによって、探す手間を改善し作業時間を約4~5割削減※2します。

湾曲構造のトンネルでも鉄筋の本数や位置を正確に把握。誤差が出やすい曲面も「湾曲計測モード」で容易に測定が可能で、位置調整の手間が省けます。
トンネル内の天井が低い現場でも、検査機が軽量で分離構造のため、取り回しがスムーズ。足場の限られた狭所でも位置調整などに時間を取られず、効率的に検査ができます。

ドローンを撮影に活用することで、高所作業を伴う橋梁検査の作業負担を大幅に軽減。手作業中心の検査に比べて、約75%※4の省力化を実現したという事例もあります。
これまでの測定方法では難しいPC橋や鋼床版の複合構造にも、AIを用いた画像解析で対応可能。橋長全体の検査・記録が効率的になり、検査品質を向上させます。
※1 2025年9月時点
参照元:プライム ライフ テクノロジーズ公式HP(https://www.consait.com/)
共同開発に参画したゼネコン21社:青木あすなろ建設株式会社/ 株式会社淺沼組/ 株式会社安藤・間株式会社奥村組/ 北野建設株式会社/株式会社熊谷組/ 五洋建設株式会社/ 佐藤工業株式会社/ 大末建設株式会社/ 髙松建設株式会社/ 鉄建建設株式会社/ 東急建設株式会社/ 戸田建設株式会社/ 飛島建設株式会社/ 西松建設株式会社/ 日本国土開発株式会社/ 株式会社長谷工コーポレーション/ 株式会社ピーエス三菱/ 株式会社松村組/ 村本建設株式会社/ 矢作建設工業株式会社
※2参照元:プライム ライフ テクノロジーズ公式HP(https://www.youtube.com/watch?v=ryLovLWmvz0&t=7s)
※3参照元:三菱電機エンジニアリング公式HP(https://www.mee.co.jp/kaisyaan/press/prs250306.html)
ただし過検出を含み、撮影条件等によります。
※4参照元:JFEエンジニアリング公式HP(https://www.jfe-eng.co.jp/news/2020/20200909.html)