清水建設、シャープ、カナモトの3社が共同で製品化し、カナモトを通じてレンタル提供されている配筋検査システム「写らく」。過酷な屋外環境にも対応し、土木現場での検査を効率化できる次世代型のツールです。
この記事では、製品の特徴や対応機能、現場での使いやすさについて紹介しています。

「写らく」は土木分野に適した配筋検査システムです。強い日差しや雨、寒冷地といった過酷な環境でも安定して稼働でき、照明や湿度の条件が厳しいトンネル工事にも適しています。
また、ネット環境が整っていない場所でもすぐに立ち上げて検査を始められるため、山間部や地下など通信が不安定な現場でも柔軟に活用できます。
清水建設・シャープ・カナモトの3社が共同開発した配筋検査システム「写らく」は、3眼カメラと独自の画像解析技術を組み合わせることで、手動計測の手間と時間を削減し、検査作業を大幅に効率化します。鉄筋の径・本数・間隔を自動で検出し、約5秒※1で検査結果と帳票を作成。これまで複数人で行っていた配筋検査をわずか1人で完了でき、作業時間を約75%短縮することに成功しました。
さらに、検出率は99.99%※2と高精度で、二段筋などの複雑な配筋にも対応。人手不足の現場でも品質を維持しながら、作業の省人化と迅速化を同時に実現します。
清水建設をはじめ、国内60カ所以上(2025年7月調査時点)の土木工事現場で実証と改良を重ね、「強い日差しや雨天、寒冷地など過酷な環境下においても安定して検査を行える耐環境性能を備えている」と結果が得られました。
専用ネットワークや事前登録を必要としないため、通信環境が不安定なトンネルや山間部といった現場でも到着直後から検査を開始できます。CIM配筋図との照合や改ざん検知機能により、公共工事で求められる透明性と再現性を確保しており、その性能は2020年の「第4回日本オープンイノベーション大賞 国土交通大臣賞」※の受賞によって高く評価されました。
CIM/BIMの配筋図と検査結果を重ね合わせ、色分け表示で差異を可視化。設計通りに施工されているかを一目で確認でき、図面修正や是正判断を迅速化します。
保存された画像データと計測結果にハッシュ値を付与して改ざんを検出。後日に第三者が検証しても真正性を担保できるため、監督・発注者への説明コストを低減します。
鉄筋表面のロールマーク(メーカー刻印)を自動で読み取り、帳票へ記録。材料トレーサビリティを強化し、検査後の品質証明にも活用できます。
3台のカメラで撮影した画像から鉄筋の縦・横・奥行きを三次元解析し、平均間隔を±10 mm程度の精度で算出。現場での手計測を不要にし、わずか数秒で結果を表示できます。
撮影した鉄筋径(D10〜D51)と本数を自動で抽出し、事前に登録した設計値と照合して合否判定を行います。規格外を即時に把握できるため、是正指示までの時間短縮が可能です。

電子黒板や電子ロッド機能を備え、指操作だけで鉄筋情報の表示や計測が可能なため1人で配筋検査を完結できます。12インチ高解像度ディスプレイにより視認性も高く、ネット環境や事前設定が不要。様々な現場で迅速かつ的確に使える操作性を実現しています。
さらに、タブレットPCを搭載しているため、検査完了後に通信環境のある場所から遠隔地へデータを送信することも可能です。段階確認では監督員が現場に足を運ぶことなく、遠隔での立ち会いや確認作業にも対応できます。
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公式HPに事例やお客様の声の掲載がありませんでした。
このサイトでは、「商業施設向け」「トンネル向け」「橋梁向け」の3つの現場におすすめの配筋検査システムをご紹介。
各現場で求められる機能を徹底調査し、14社※の製品から厳選。人手に頼らない【省力化・効率化】を実現する配筋検査システムが見つかります。
※2025年6月19日編集チーム調べ:「配筋検査システム」とGoogleで検索をして表示された配筋検査システムを提供する会社を選定
開発元である清水建設は、1804年に創業した歴史ある総合建設会社です。国内外で多くの建築・土木プロジェクトを手がけており、長年にわたり高い信頼を築いてきました。
創業以来「誠実に、良いものをつくる」という姿勢を大切にしており、近年では安全・品質・コスト・工程へのこだわりを徹底し、企業としての競争力をさらに高めています。
| 企業名 | 清水建設株式会社 | 
|---|---|
| 所在地 | 東京都中央区京橋2-16-1 | 
| 電話番号 | 03-3561-1111 | 
| 公式HP | https://www.shimz.co.jp/ | 
配筋検査とひと口に言っても、その方法は現場によって異なります。このサイトでは、商業施設・トンネル・橋梁といった、規模や構造に特徴がある現場別に、14社※の製品からおすすめの配筋検査システム3選をご紹介します。
※2025年6月19日編集チーム調べ:「配筋検査システム」とGoogleで検索をして表示された配筋検査システムを提供する会社を選定

従来の検知技術では困難な奥行きのある配筋をAIカメラが正確に認識。精度の高い検査が必要な商業施設でも、熟練度に依存せずに検査ができます。
鉄筋量が多い大型・多層階の施設でもARスケールで楽に検査写真を撮影可能。画像検索機能や進捗確認の見やすさによって、探す手間を改善し作業時間を約4~5割削減※2します。

湾曲構造のトンネルでも鉄筋の本数や位置を正確に把握。誤差が出やすい曲面も「湾曲計測モード」で容易に測定が可能で、位置調整の手間が省けます。
トンネル内の天井が低い現場でも、検査機が軽量で分離構造のため、取り回しがスムーズ。足場の限られた狭所でも位置調整などに時間を取られず、効率的に検査ができます。

ドローンを撮影に活用することで、高所作業を伴う橋梁検査の作業負担を大幅に軽減。手作業中心の検査に比べて、約75%※4の省力化を実現したという事例もあります。
これまでの測定方法では難しいPC橋や鋼床版の複合構造にも、AIを用いた画像解析で対応可能。橋長全体の検査・記録が効率的になり、検査品質を向上させます。
※1 2025年9月時点
参照元:プライム ライフ テクノロジーズ公式HP(https://www.consait.com/)
共同開発に参画したゼネコン21社:青木あすなろ建設株式会社/ 株式会社淺沼組/ 株式会社安藤・間株式会社奥村組/ 北野建設株式会社/株式会社熊谷組/ 五洋建設株式会社/ 佐藤工業株式会社/ 大末建設株式会社/ 髙松建設株式会社/ 鉄建建設株式会社/ 東急建設株式会社/ 戸田建設株式会社/ 飛島建設株式会社/ 西松建設株式会社/ 日本国土開発株式会社/ 株式会社長谷工コーポレーション/ 株式会社ピーエス三菱/ 株式会社松村組/ 村本建設株式会社/ 矢作建設工業株式会社
※2参照元:プライム ライフ テクノロジーズ公式HP(https://www.youtube.com/watch?v=ryLovLWmvz0&t=7s)
※3参照元:三菱電機エンジニアリング公式HP(https://www.mee.co.jp/kaisyaan/press/prs250306.html)
ただし過検出を含み、撮影条件等によります。
※4参照元:JFEエンジニアリング公式HP(https://www.jfe-eng.co.jp/news/2020/20200909.html)