配筋検査に関するよくある質問をまとめています。施工管理や品質保証の観点から注目されている「配筋検査システム」や検査体制の実情について、各テーマごとに簡潔に解説。業務上の不安点や制度面での疑問がある方は、ぜひ各項目をご覧ください。
A. 地下タンクなど危険物施設の配筋検査については、一部の自治体では消防本部が独自の審査基準を設け、コンクリート打設前に配筋状態を確認する「中間検査」を義務付けています。検査は、所轄の消防署職員による現地立会いまたは現場写真による事前確認という形で実施されるのが一般的です。
検査項目には、設計図との整合性や鉄筋径・ピッチ・かぶり厚さなどが含まれるため、事前準備として検査対象部位の清掃や照明確保、撮影用の立入りスペース確保なども必要です。
詳しくは、下記ページの解説をご覧ください。
A. 原則として施工者および設計監理者の責任において実施されるため、法的には第三者に全面的な代行を任せることはできません。
ただし、近年では人手不足や技能者の高齢化への対応、客観的な品質証明のニーズから、外部の検査会社に補助的な検査業務を委託するケースも。法的責任を移転するものではなく、「自主検査の補助」や「品質確認のダブルチェック」として位置づけられています。
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A. 施主(建築主)が立ち会う法的義務はありません。建築基準法や建築士法では、工事監理者(建築士)が設計図に基づき現場を確認し、必要に応じて施工者に是正を求めることが規定されています。施主自身の現場立ち会いは求められていません。
ただし、配筋検査はコンクリート打設前の重要工程であるため、施主の立ち会いが検査内容への理解や信頼確保の一助となるケースもあります。
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A. 配筋検査システムの精度は、搭載されるAIや撮影機材、撮影条件により異なります。たとえば三眼AIカメラを用いたシステムでは、柱・梁などの複雑な立体配筋も認識可能です。
一方で、強い照明反射や斜めからの撮影といった条件によっては、鉄筋の一部が正しく認識されなかったり、他の物体の写り込みが鉄筋と判定されたりするケースもあります。
検査はあくまでAIによる自動判定と人の目による確認を組み合わせて運用され、実務上は「補助的な検査ツール」としての位置付けが前提です。
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A. 配筋検査システム協議会は、大手ゼネコン21社と開発企業が共同で組織した協業体制です。現場の実情に即した検査DXを推進する目的で結成され、配筋検査専用のアプリやAIカメラの機能・精度向上に向けた技術検証を行っています。また、業界内での情報共有や標準化に向けた取り組みも推進しています。
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A. 配筋検査を実施するにあたり、法律上必須となる資格はありません。
ただし実務では、構造強度に直結する工程であることから、品質確保のために経験豊富な有資格者が検査を担うことが一般的です。たとえば、施工管理技士や建築士などが現場監督・設計監理の立場で関与し、図面照合やチェックを行っています。
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配筋検査とひと口に言っても、その方法は現場によって異なります。このサイトでは、商業施設・トンネル・橋梁といった、規模や構造に特徴がある現場別に、14社※の製品からおすすめの配筋検査システム3選をご紹介します。
※2025年6月19日編集チーム調べ:「配筋検査システム」とGoogleで検索をして表示された配筋検査システムを提供する会社を選定

従来の検知技術では困難な奥行きのある配筋をAIカメラが正確に認識。精度の高い検査が必要な商業施設でも、熟練度に依存せずに検査ができます。
鉄筋量が多い大型・多層階の施設でもARスケールで楽に検査写真を撮影可能。画像検索機能や進捗確認の見やすさによって、探す手間を改善し作業時間を約4~5割削減※2します。

湾曲構造のトンネルでも鉄筋の本数や位置を正確に把握。誤差が出やすい曲面も「湾曲計測モード」で容易に測定が可能で、位置調整の手間が省けます。
トンネル内の天井が低い現場でも、検査機が軽量で分離構造のため、取り回しがスムーズ。足場の限られた狭所でも位置調整などに時間を取られず、効率的に検査ができます。

ドローンを撮影に活用することで、高所作業を伴う橋梁検査の作業負担を大幅に軽減。手作業中心の検査に比べて、約75%※4の省力化を実現したという事例もあります。
これまでの測定方法では難しいPC橋や鋼床版の複合構造にも、AIを用いた画像解析で対応可能。橋長全体の検査・記録が効率的になり、検査品質を向上させます。
※1 2025年9月時点
参照元:プライム ライフ テクノロジーズ公式HP(https://www.consait.com/)
共同開発に参画したゼネコン21社:青木あすなろ建設株式会社/ 株式会社淺沼組/ 株式会社安藤・間株式会社奥村組/ 北野建設株式会社/株式会社熊谷組/ 五洋建設株式会社/ 佐藤工業株式会社/ 大末建設株式会社/ 髙松建設株式会社/ 鉄建建設株式会社/ 東急建設株式会社/ 戸田建設株式会社/ 飛島建設株式会社/ 西松建設株式会社/ 日本国土開発株式会社/ 株式会社長谷工コーポレーション/ 株式会社ピーエス三菱/ 株式会社松村組/ 村本建設株式会社/ 矢作建設工業株式会社
※2参照元:プライム ライフ テクノロジーズ公式HP(https://www.youtube.com/watch?v=ryLovLWmvz0&t=7s)
※3参照元:三菱電機エンジニアリング公式HP(https://www.mee.co.jp/kaisyaan/press/prs250306.html)
ただし過検出を含み、撮影条件等によります。
※4参照元:JFEエンジニアリング公式HP(https://www.jfe-eng.co.jp/news/2020/20200909.html)